自作のRPGをツクールその2 物語の冒頭を作る
主人公はカインという少年
主人公はカイン少年。
ウッドヴィレッジという農村に住んでおり、優しい性格。
幼馴染にフリージアという女の子がおり、いつも仲良く遊んでいる。
気が弱い性格を嫌っており、「グラスリバー」という大きな町に行き、兵士となって自信をつけたいと思っている。
このカイン少年が様々な冒険をし、やがて世界を救うといったストーリーにする予定です。
冒頭の大まかな流れ
1,カインはフリージアとの約束がありますが、寝坊をしてしまう。
2,家の外でフリージアが待っており、「木彫りのアクセサリ」を作ってあげる約束を果たすため、ウッドヴィレッジの森へ向かう。
3,森で木を見つけ、カインが憧れている「モリ―お爺さん」の家で木彫りのアクセサリを作る。
4,最後の仕上げに浜辺で貝殻を探し、取り付ける。(この貝殻は特殊な力を持っている)
5,カインはフリージアに、兵士になるためグラスリバーへ行くことを告げる。
6,夕方になり村へ帰ると、旅の吟遊詩人が子供たちの前で語るイベント。
7,夕食の時間、カインはお父さんにグラスリバーへ行って兵士になりたいと告げる。
8,お父さんの了解を得たが、突然おぞましい声を聴く。
9,外へ様子を見に行くと、木のモンスターがフリージアとフリージアのお父さんを襲う。
10,夕方の吟遊詩人が駆けつけ、村の住人達を連れ避難しようと提案。
11,吟遊詩人の「魔法」により、フリージアとフリージアのお父さんを助けることに成功する。
12,ウッドヴィレッジの村人は「グラスリバー」へ避難する。
こんな感じで作ってみようと思います。
ウッドヴィレッジのマップ、イベントをツクーる
まずはウッドヴィレッジの村を作っていきます。
1,左下のプロジェクトを右クリックし、「新規」を選択して「マップの設定」画面を開く。
・名前:マップの名前。
・表示名:このマップに入った時に表示される地名。
・タイルセット:まずは村の外観を作るため、「外観」を選択。
・幅:マップ横列のマス数。
・高さ:マップ縦列のマス数。
・スクロールタイプ:マップの上下左右から反対側にループするかの設定。
・敵出現歩数:何歩あるけば敵とのエンカウントが発生するのか設定できる。
(画面右の「敵グループ」を登録していなければ出現しない。)
・BGM自動演奏:このマップに入った時、自動的に流れるBGMを設定できる。
・BGS自動演奏:このマップに入った時、自動的に流れるBGS(環境音)の設定ができる。
・戦闘背景指定:このマップでの戦闘画面背景を設定できる。
・ダッシュ禁止:このマップでのダッシュを禁止することができる。
・遠景:マップのタイルを置いていないには、遠景を設定することができる。
・エンカウント:敵を出現させたい場合、あらかじめ設定しておいた敵グループを登録しておく。
マップの規模は必要最小限の家4つだけにしました。
冒頭を演出するためだけのマップなため、戦闘はありませんし、イベントなどもありません。
森の中の林業、農村ということで、森に囲まれており、畑では作物が栽培されています。
そして北の森から川が流れており、涼し気な雰囲気になりました。
住人は12人。
12人で集落を保たせるのは現実的ではありませんが、リアル思考にするとキリがないため、少なめ小さめの村になりました。
家の内装をツクーる
外観を作ったら、次は内装を同じ要領で作っていきます。
マップの設定でタイルセットを内装にすれば、内装に適したタイルを配置することができます。
まずはカイン家の内装を、そしてカイン、父母の寝室を2つのマップに分けて作りました。
※1つのマップで内装と寝室をいっぺんに表示させることもできますが、マップを分けた理由として、部屋には「ドア」を設置したかったことが挙げられます。
※ドアの無い寝室なんて嫌です。(ここは没入感重視です)
初期位置を設定する
物語はカインが寝坊するところから始まるため、「物語が始まる場所」を設定します。
画面上にあるイベントのアイコンをクリックすれば、イベントの編集画面に切り替えることができます。
※マップを編集するときは、左隣りのアイコンをクリックすれば切り替わります。
そして初期位置にしたい場所を右クリックし、「初期位置の設定」→「プレイヤー」と設定していけば、物語が始まる場所となります。
扉を設置して外観と内装をつなげる
外観と内装を作ったら、移動できるようにつなげなければなりません。
1,マップ編集モードにて、マップ外観の家の扉を設置したい場所に黒いタイルを設置します。
2,そしてイベント編集モードにて、扉を設置したい場所を右クリックし、「イベントの簡単作成」→「扉」を選択します。
3,作成したイベントをダブルクリックし、実行内容の「場所移動」というイベントを右クリック→編集と選択していき、移動させたいマップ、場所を指定します。
これで「扉を開けて他のマップに移動する」というイベントを作ることができました。
※扉を設置せずに移動させたい場合、指定の場所で右クリック→「イベントの簡易設定」→「移動」と選択していき、作成したイベントをダブルクリック→実行内容の「場所移動」を右クリック→編集にて、移動させたいマップ、場所を設定すればOK。
これで外観と内装を行き来することができるようになりました。
イベントを作る
RPGを作っていく上で一番時間がかかる作業は「イベントを作る」ことだと思います。
セリフを考え、どのキャラクターが話しているのかを分かりやすく設定し、ウエイトを使って数秒間を開けたり、吹き出しを使ってキャラクターの感情を再現したりなどなど。
一番想像力のいる作業になります。
まずはカインが寝坊し、目覚めるイベントから作っていきます。
1,イベント編集モードに切り替え、カイン家の内装、寝室マップのプレイヤーと干渉しない場所をダブルクリックし、新規でイベントを作ります。
2,まず始めにイベントの名前を設定しておきます。
(この作業は必須ではありませんが、設定しておくと分かりやすいです。)
3,そしてこのマップが表示されたタイミングでイベントが自動的にスタートするよう設定するため、「トリガー」を自動実行にしておきます。
4,あとは想像力を働かせ、どんなイベントが進行していくのかを考えながら、実行内容に様々なイベントを盛り込んでいきます。
・吹き出しを使って「カインは寝ていますよ」という演出をしたり・・・。
・ウエイトを使ってセリフとセリフの間を開けたり・・・。
・BGM(音楽)、BGS(環境音)、SE(効果音)などで感情の変化を演出したり・・・。
・移動ルートを設定し、自動的にキャラクターを動きまわらせたり・・・。
といったように、映画監督となり構成を考えつなげていきます。
スイッチを理解する
このマップに入ったらイベントが自動実行される設定となっていますが、このままではこのマップに入るたびにこのイベントが自動実行されてしまいます。
※そのため、スイッチを使って初回に限りイベントが実行されるようにしていきます。
1,「EVページの作成」をクリックし、2ページ目を作成します。
2,出現条件の「スイッチ」のチェックボックスをクリックし、スイッチを指定して「ON」にします。
※スイッチは分かりやすく名前を付けておくと、どのイベントで使ったのかが分かりやすくなります。
(下の画像では、スイッチ0001を「オープニング終了」という名前にしています。)
この設定を解説すると、2ページ目は実行内容が空白なため、「スイッチがONになればイベントが実行されないようにする」ということになります。
※始めはなんのこっちゃ分かりにくいですが、これを覚えないとRPGを作ることはできないです。
3,そして、スイッチをONにしないと2ページが実行されないため、1ページ目の実行内容の一番下に、「イベントコマンド」→「ゲーム進行」→「スイッチの操作」→「単独」から、先ほど設定した「オープニング終了」のスイッチを「ON」にするイベントを設定します。
これで初回だけ実行されるイベントを作成することができました。
※恐らくスイッチの扱いはRPGツクールの最難関です。
※思った通りにイベントが進行しない場合、どこかが間違っています。
イベントの基礎を覚えたら、あとは思い描く通りにイベントを作っていきます。
家にはお母さんがおり、簡単な会話イベントを作成したり、家を出たらヒロインである「フリージア」が迎えに来るイベントなどを作成。
「また寝坊したのね・・・。」
といったセリフをフリージアが話すように設定すれば、「カインという男の子は寝坊助なんだ」という設定をプレイヤーに把握してもらうこともできます。
・キャラクターの性格や口調、人となりなどが分かるセリフを盛り込んでいくことにより、各キャラクターの特徴を表現することができます。
・なにかロールプレイングゲームを参考にすると、セリフを考えやすいです。
・ファルコムの英雄伝説などはキャラクターのセリフテキストが多く、細かく設定されているため非常に参考になります。
・また村の人々との会話で、「最近作物の育ちが良くないんだ・・・」などと設定すれば、「これから何か起こりそう」ということをプレイヤーに暗示することもできます。
ウッドヴィレッジの森にて
村のマップや簡単な会話イベントはできました。
次はフリージアに作ってあげる「木彫りのアクセサリ」イベントのため、「ウッドヴィレッジの森」を作成していきます。
このマップでやりたいことは、複数配置した倒木を調べていき、木彫りのアクセサリに適した木を見つけ出すとうイベント。
そしてカインが木彫りのアクセサリを作っている間、モリ―お爺さんの家での昔ばなしイベント。
最後の仕上げとして、浜辺で不思議な貝殻を拾って木彫りのアクセサリに取り付け、完成となります。
モリ―お爺さんは過去、「グラスリバー」に行って兵士となったという設定。
カインが憧れを抱いているお爺さんでもあります。
カインがなぜ兵士になりたいと思ったのかをプレイヤーに説明します。
最後に浜辺にて、光る貝殻を拾うイベント。
この貝殻は特殊な力を宿しており、後々パーティーを守ってくれるお守りとなるようにしたいです。
そしてカインがフリージアに、「グラスリバー」へ行って兵士になりたいということを告げます。
カインとフリージアの幼きころの思い出シーンも流れます。(大したものは作れませんが・・・)
朝にウッドヴィレッジの森で木を探し、昼はモリ―お爺ちゃんの家で木彫りのアクセサリを作りながら昔ばなしを聞き、浜辺でのシーンを経て夕方となります。
回想シーンが終わったら画面の色をオレンジっぽくし、夕方ですよということを表現します。
吟遊詩人登場
カインとフリージアが村へ戻ると、吟遊詩人が子供たちの前で語ります。
この吟遊詩人は世界に危機が迫っていることを広めるため、世界中を旅しています。
後々カインとフリージアを道べく役割を担うキャラクターです。
ちょっと抜けたところがあり、ムードメーカーとしの役回りも。
最初の転機
フリージアと別れ、夕食の時間。
カインはお父さんに「グラスリバーへ行って兵士になりたい」と告げます。
しかし了解を得たところで、おぞましい声を聴きます。
様子を見に行くと、フリージアとフリージアのお父さんが「モンスター」に襲われます。
夕方の吟遊詩人が助けに入り、村人を集めてグラスリバーへと避難することになります。
吟遊詩人の「魔法」でも倒すことのできない強力なモンスター。
ウッドヴィレッジの住人たちはグラスランドの王都「グラスリバー」へ避難します。
フリージアとフリージアのお父さんは瀕死状態。
カインは助けることができるのでしょうか。
といった感じで冒頭を作ってみました。
ここまでの制作時間は60時間ほど。
完成するのは1年以上先となりそうです。